自分らしく『今』の思いを描く、絵手紙体験

絵手紙は、はがきに野菜や果物、草花などの絵と短いことばを添えたもの。筆を使って描いた味わいのある絵とことばに、自分らしさや思いをつめ込みます。

あえて不自由な持ち方で ~ 思いを素直に表す描き方 ~

今回の体験では筆と墨を使います。筆のてっぺんを3本の指で軽く持ち、筆の先でこれ以上ゆっくり進めないというくらいゆっくりと描いていきます。不自由な持ち方に思えますが、慣れた持ち方だと上手に描こうという気持ちが先立ち、自分の思いを素直に表すことができないのだとか。

半紙で線を2,3本描く練習をしたらすぐに本番です。練習や下書きをしないのも思いを素直に表すためのポイントなのでしょう。まっすぐに描けなかったり、途切れたりかすれたりしても、それはそれで味わいがあります。絵手紙には失敗という考え方がないのだそうです。

心地よい緊張感の中で ~ 無心になって思いを描く ~

描くものが決まったら、まずはモチーフをよく観察します。そして、見たまま感じたままに輪郭を描いていきます。さっきまで走り回っていた子どもたちも、描き始めると真剣な顔です。張りつめた空気に包まれているように見えますが、それは無心になって思いを描き、自分らしさを楽しもうという心地よい緊張感です。

輪郭が描き終わったら、次は色をつけていきます。ここからは慣れた持ち方で筆を使ってもよいそうです。筆のはらを使ってトントントントンとたたくように筆を動かしたり、サーっと筆を動かしたり。ここでもモチーフをよく観察して、見たまま感じたままに描いていくことが大切です。そうすることで自分らしさや思いが素直に表れてくるのです。

ヘタでいい ヘタがいい ~ 絵手紙の魅力 ~

描いた絵を眺めてみると、「不格好だな」とか「もっとこうやって描けばよかったかな」とか、形を描く技術に目が行ってしまうかもしれません。でも絵手紙は作品ではなく、自分の思いを相手に伝える手紙です。自分らしさや思いがつめ込まれた絵手紙なら、相手の心にも届いてくれるはず。それに『今』の思いを素直に表した絵手紙は、『今』しか描けません。上手に描くことにこだわらずに、自分らしく『今』の思いを描けることが、絵手紙の魅力なのかもしれません。最後に『今』の思いをことばで書き入れて完成です。

(第15回せせらぎまつり / 総合ケアコミュニティ・せせらぎ / 2014年5月11日)